3回目のデートは、少しおしゃれな飲み屋さんだった。
この日、私の心の中には一つだけ決めていたことがあった。
「好きだって、伝える。」
もう我慢できなかった。あんなイケメン、いつ誰に取られてしまうかわからない。
気合を入れたメイクと、バクバクいう心臓を抱えて、待ち合わせ場所へ向かいました。
現れた彼を見た瞬間、口から出た第一声がこれだった。
「今日もカッコよすぎます!!!」
驚く彼の顔。照れる空気。でも本音だから仕方ない。
かっこいいと思ったら、かっこいいと言う。それが私です。
和やかな雰囲気のなか、ビールで乾杯した。
冷たいジョッキが気持ちいい。
でも頭の中は「いつ言おう」そのことで頭がいっぱいだった。
雰囲気が良くなってから言おうか。
お酒が進んでから言おうか。
でも私、タイミングを見計らうのが苦手なんです。
待てば待つほど、心臓がうるさくなるだけで。
もう無理だった。
乾杯してから、まだ1杯目が半分も減っていなかった。
もう我慢できない……
「今日会えて、一緒にお酒が飲めて嬉しいです」
「それと、好きなんです。」
「私じゃダメですか?」
言った。言ってしまった。
普通なら「お酒が進んで良い雰囲気になったら」と考えるところを、私は1杯目で全部ぶつけた。
駆け引きも、タイミングも、全部苦手。
思ったときに伝えたい。今を全力で生きたい。それだけだった。
ジョッキを持ったまま、彼が固まった。
3秒くらい、沈黙があった。
「…ありがとうございます」
「すみません、びっくりして。ちょっと考えさせてもらってもいいですか?」
そりゃそうだよね。1杯目で告白してくる女、なかなかいない。
でも私は「振られたわけじゃない」と自分に言い聞かせた。真剣に考えてくれている証拠だと。
「もちろんです!びっくりさせてしまってごめんなさい!」
「たくさん飲みましょ!」
我ながら、図太い。(笑)
そこからの彼は、明らかに変わっていた。
隣でジョッキを持つ手が、少しぎこちない。目は合うけれど、すぐにはぐらかされる。
でもふとした瞬間に私を見る目が、さっきまでとは違っていた。
友達を見る目じゃない。
「意識されてる。」
保留にされて不安なはずなのに、私の心はどこか誇らしかった。
答えがどうなるかはまだわからない。でも、1杯目で本音をぶつけたことに1ミリの後悔もなかった。
タイミングを待つより、自分でタイミングを作る。それが私の生き方です。
その夜は、結局答えが出ないまま解散した。
家に帰って、ひとりで彼のぎこちない姿を何度も思い出しながら眠りについた。
あの固まった顔、はぐらかされた目、でも確かに変わっていた視線。
数日後、彼からLINEが来た。
そこに書かれていた「衝撃の続き」は、次の記事で。



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