「私じゃダメですか?」駆け引きゼロの私。開始5分で王手をかける。

幸せの土台

3回目のデートは、少しおしゃれな飲み屋さんだった。

この日、私の心の中には一つだけ決めていたことがあった。

「好きだって、伝える。」

もう我慢できなかった。あんなイケメン、いつ誰に取られてしまうかわからない。

気合を入れたメイクと、バクバクいう心臓を抱えて、待ち合わせ場所へ向かいました。

現れた彼を見た瞬間、口から出た第一声がこれだった。

「今日もカッコよすぎます!!!」

驚く彼の顔。照れる空気。でも本音だから仕方ない。

かっこいいと思ったら、かっこいいと言う。それが私です。

和やかな雰囲気のなか、ビールで乾杯した。

冷たいジョッキが気持ちいい。

でも頭の中は「いつ言おう」そのことで頭がいっぱいだった。

雰囲気が良くなってから言おうか。

お酒が進んでから言おうか。

でも私、タイミングを見計らうのが苦手なんです。

待てば待つほど、心臓がうるさくなるだけで。

もう無理だった。

乾杯してから、まだ1杯目が半分も減っていなかった。

もう我慢できない……

「今日会えて、一緒にお酒が飲めて嬉しいです」

「それと、好きなんです。」

「私じゃダメですか?」

言った。言ってしまった。

普通なら「お酒が進んで良い雰囲気になったら」と考えるところを、私は1杯目で全部ぶつけた。

駆け引きも、タイミングも、全部苦手。

思ったときに伝えたい。今を全力で生きたい。それだけだった。

ジョッキを持ったまま、彼が固まった。

3秒くらい、沈黙があった。

「…ありがとうございます」

「すみません、びっくりして。ちょっと考えさせてもらってもいいですか?」

そりゃそうだよね。1杯目で告白してくる女、なかなかいない。

でも私は「振られたわけじゃない」と自分に言い聞かせた。真剣に考えてくれている証拠だと。

「もちろんです!びっくりさせてしまってごめんなさい!」

「たくさん飲みましょ!」

我ながら、図太い。(笑)

そこからの彼は、明らかに変わっていた。

隣でジョッキを持つ手が、少しぎこちない。目は合うけれど、すぐにはぐらかされる。

でもふとした瞬間に私を見る目が、さっきまでとは違っていた。

友達を見る目じゃない。

「意識されてる。」

保留にされて不安なはずなのに、私の心はどこか誇らしかった。

答えがどうなるかはまだわからない。でも、1杯目で本音をぶつけたことに1ミリの後悔もなかった。

タイミングを待つより、自分でタイミングを作る。それが私の生き方です。

その夜は、結局答えが出ないまま解散した。

家に帰って、ひとりで彼のぎこちない姿を何度も思い出しながら眠りについた。

あの固まった顔、はぐらかされた目、でも確かに変わっていた視線。

数日後、彼からLINEが来た。

そこに書かれていた「衝撃の続き」は、次の記事で。


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